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ルイス・ロサーノ他「聖母マリア頌歌集」スペイン古楽集成Ⅰ2007/04/21 16:27:49


再び、Las Cantigas de Santa Maria(聖母マリアのカンティガ) のCDの感想です。

「聖母マリア頌歌集(12・13世紀)-賢王アルフォンソ十世の編纂による」スペイン古楽集成Ⅰ
ルイス・ロサーノ指揮、死者の谷の聖十字架聖歌隊・児童合唱団
グレゴリオ・パニァグア指揮、アトリウム・ムジケー古楽器合奏団
ホセ・ルイス・オチョア・デ・オルサ(バリトンと総指揮)
イェンス・ウヴェ;エッガース(テノール)
ラウレンティーノ・サエンス・デ・ブルアガ(テノール)
監修:ロベルト・プラ
東芝EMI、TOCE-6251(廃盤)

廃盤中のこのCDを偶然大手ネット古書店で見つけて入手しました(何と995円で…凄い幸運!!。「童謡・民謡・その他」の分類の中に埋もれてました)。

1968年、コバルービアスのコレヒアータ(神学校つき教会)[ Iglesia Colegiata de Covarrubias, Burgos, Spain ]で録音されたもので、長く「聖母マリアのカンティガ」の代表的な録音でした。

解釈は、ヨーロッパ<スペイン>的と言えるもので、今から見れば、アラブ音楽やユダヤ音楽の影響が十分考慮されていないと言われるのかもしれません。しかし、これだけスペインの古楽の香りを楽しめる演奏は、現在では貴重とも言えます。

演奏は、全体として伸びやかで、実にゆったりした気持ちになれます。時折、録音場所の教会の外の小鳥の「さえずり」さえ聞こえてくるというのも、この盤独特の伸びやかさの象徴でしょう。

前に紹介した、エドゥアルド・パニァグア(Eduardo Paniagua)も打楽器奏者として、録音に参加しています(何と未だ10代です!!)。

色々検索してみましたが、海外でも廃盤中のようです。入手が極めて困難な状況にあるようなので、もし幸運にもどこかで見つけたら、躊躇無く入手することをお薦めします。