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Josepf Szigeti - Bach: 6 Sonatas & Partitas for Violin Solo2011/08/05 12:30:00

Josepf Szigeti - Bach: 6 Sonatas & Partitas for Violin Solo

LP時代の最後頃のこと(80年代前半)。たまたま、シゲティの廉価版を見つけて、「初めて聞くバッハの無伴奏ヴァイオリン」かつ「演奏者について何の予備知識もなし」に買って帰り、聞いた時の衝撃といったらなんと表現して良いものやら…

「これは何かの間違いなのか?」「なんだこの変な音?」「録音のせいか?」「変な失敗録音掴ませられたのか?」

しかし、何回か聞いていくうちに、異なった印象が現れる。「これ、何か凄い迫力あるぞ」「ビンビンと伝わってくるこの緊張感は何」「音楽室にあったしかめ面の肖像画のバッハ大先生が、あの顔で演奏したらきっとこん曲になりそうな気がしてきた」

「これはよく分からないが演奏史上一つの「基準」となる演奏なのではないか。」ということが薄薄分かってきたような気がしてきた(自信なし)

その後、いろいろ予備知識も増えて、シゲティの演奏が論争的であることがわかってきた。やっぱりシゲティって凄い人だったらしい。

演奏から伝わって来る、真摯、緊張、燃え上がる精神性こそこの演奏の本質であり、長く聞かれ続けている理由であろう。シゲティに匹敵する演奏者は未だあらわれていない(と思う)。

バッハの無伴奏ヴァイオリンを聴くならシゲティはやはり外せないのだ。でも、最初にに聴くのは止めたほうが良いと思う、現代の演奏家の名盤は数あるので、他の方のレヴューなどをご参照。でもいずれはシゲティも必ず聞くべきだ。

加えてのおすすめは、シゲティとおなじハンガリーのヨハンナ・マルツィ。年齢は違えど同じハンガリー人が同じ曲を同じ頃に録音している。「無骨」なシゲティに対してマルツィは「流麗」まったっく異なる無伴奏ヴァイオリンを聞くことができる。

この2盤を聴き比べると、無伴奏ヴァイオリンという曲の重層的な解釈の可能性を知ることが出来るのではないかと思います。シゲティとマルティ二人の無伴奏ヴァイオリンを聴き比べ、音楽の多様性を楽しめるのはとても幸せです。

シゲティは(そしてマルツィも)★★★★★評価の名盤として記憶に残しておきたいと思います。



マルツィの無伴奏ヴァイオリンなど

マルツィの無伴奏バイオリンにシュタルケルの無伴奏チェロ(1回目の全曲モノラル録音)のセットでお得。


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