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安藤組「旧相互無尽会社」2007/07/15 23:00:00

旧相互無尽会社(2007年7月7日撮影)

旧相互無尽会社
安藤組
千代田区神田神保町2-19
1930年←1929年が正しいようです。失礼いたしました。
(2007年7月7日撮影)

神田神保町のチョッと裏通り、三井住友銀行千代田営業部の向かいにあるビルです。

確実な資料が手元にあるわけでないのですが、色々なサイトを検索していって把握した情報です(だから間違いがあるかもしれません)。

1930年(昭和5年)1929年(昭和4年)建築ですから、今までに紹介してきた、三信ビル(1929年)、電通銀座ビル(1934年)、旧川崎貯蓄銀行富沢町支店(1932年)、(そして多分、三野村合名会社も)と同じ頃に建てられた建物です。元々の金の掛け方が違うというのもありそうですが、それにしてもメンテナンスが悪くてかわいそうですね。出入り口を潰した様な痕も見えます。

しばらく前までは、消費者ローンの自働機がおかれていたそうですが、現在は使われていない様子でした。外見はやや地味ですが、綺麗にリノベーションすれば、味のあるオフィスや店舗になると思うのですが。誰か奇特な人はいませんか?

ところで、「相互無尽会社」というのは、戦前に設立された(設立年がわからない)無尽会社で、戦後に第一相互銀行に転換、さらに太平洋銀行に転換。バブル時の不良債権で業績が悪化し、わかしお銀行を受け皿会社にして破綻。で、わかしお銀行は三井住友銀行と合併(存続会社はわかしお銀行)して、わかしお銀行本店は千代田営業部に。

銀行というのは、本店とかを建てるときには立派なビルを建てますが(やたら威圧的な外観が多い)、旧くなると冷淡な扱いをすることが多いような気がします。建築により権威を見せ付けることには感心があっても、文化的な感心は無いということでしょうか。

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### ご指摘を受けて竣工年代を1935年から1934年に修正しました。
### ありがとうございました。
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コメント

_ (未記入) ― 2009/08/13 10:30:07

現在外壁改修中です。
9月末までに完了予定です。
白いタイル補修跡は、新築当初と同じスクラッチタイルに変わるので多少見栄えが良くなるのでは。
他のブログでも昭和5年竣工とありますが、昭和4年が正しい竣工年です。

_ northeast ― 2009/08/14 01:44:01

有難うございます。それで、現在工事用のやぐらが組まれているんですね。「まさか、取り壊し?」と思ってしまいました。

_ northeast ― 2009/10/20 16:37:29

松葉一清「帝都復興せり!」朝日文庫(1997)のp.133に「相互無尽会社」の写真が掲載されており、竣工年が「昭和5年」になっています。昭和5年の根拠はこのあたりにあるようです。この本のもとになっている「建築の東京」昭和10年刊の記述を確認する必要がありますね。

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