Jascha Heifetz : Bach Sonatas & Partitas ― 2011/08/31 05:05:00
Jascha Heifetz : Bach - Sonatas & Partitas
1952年の録音。音質は年代なりといった感じ。ところで、この録音なぜが擬似スレオのようだ。シェリングの55年の録音(1回目の全曲)も擬似ステレオ録音で販売されている。この時代の「流行りもの」だったのだろうか。オリジナルのモノラル録音のマスターは失ってしまったのか、あるいは状態が悪いのか。今となっては素直なモノラル録音の方を聞きたいものだ。
ハイフェッツは技術が高いので、その技術で、より端正で明快なバッハの音を作ることに成功していると思う。同時期には、何人かのバイオリニストが無伴奏ヴァイオリンを全曲録音しており、特にシゲティ、シェリングやマルツィは録音時期が比較的近いのではないだろうか。この4人の演奏は全く違う、技術と音楽性によって全く異なる無伴奏ヴァイオリンを作り上げている。
それぞれ優れた演奏だとと思うが、その中でも、構築性と透明性でハイフェッツは抜きん出ており、非常に明快なバッハを聞くことが出来ると思う。技術の高さが、作品理解における明快性を産みだしているのだろう。
その後現在に至るまで、バッハ無伴奏の名演には事欠かないが、やはり50年代を代表する歴史的演奏の一つにに数えられると思う。
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