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Ensemble Micrologus, "Cantigas de Santa Maria(XIII secolo)"2007/05/13 04:38:37


4枚目の、Cantigas de Santa Maria(聖母マリアのカンティガ)のCDの感想です。

Cantigas de Santa Maria(XIII secolo)
Ensemble Micrologus
René Zosso
1991
Quadrivium SCA 014

たまたま、神保町の中古CD屋さんで入手しました。かなりマイナーなレーベルのCDらしいので、入手は大変かもしれません。

Ensemble Micrologusは1984年創設のイタリアの古楽アンサンブル。René Zossoは、1935年ジュネーブ生まれ、大学で文学を教え後、演劇に携わり、さらに、hurdy-gurdyという楽器の奏者、歌手でもあるという、多彩な才能の持ち主です。また、ZossoはClemencic Consortの録音にも多数参加しています。

他の多くの演奏が、アラブやユダヤの音楽の影響を重視したもの、あるいはスペイン的な音楽として解釈したものなのに対して、この演奏は全く異なり、言わば「ヨーロッパの民衆音楽」として演奏されています。

サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼者が、道すがらあるいは教会前の広場等で歌い踊っている様が思い浮かばれるような、陽気で楽しい演奏です。

羽目を外しすぎだという意見もあるかもしれませんが、こういう解釈もアリだということを、十分に納得させてくれる演奏です。私は、とても気に入りました。

様々な解釈の可能な「聖母マリアのカンティガ」のCDとしては、やはり外せない貴重な演奏だと思います。