レイチェル・カーソン「沈黙の春」 ― 2007/11/24 03:19:49
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レイチェル・カーソン「沈黙の春」新潮文庫(1974年)
レイチェル・カーソン「沈黙の春」新潮文庫(1974年)
原著の出版は1962年。環境問題を告発する嚆矢とも言える著書です。著者カーソンは1907年生まれ(1964年没)ですから、今年は生誕100年にあたっています。
殺虫剤を中心とした化学薬品による、生態系の破壊や、生物への蓄積、生殖機能への障害、さらに人間に対する直接的被害などを、主に北米の実例を挙げながら告発していきます。
書名の「沈黙の春」は、殺虫剤により特に大きな被害を受ける鳥類が絶えて、春の訪れの象徴である小鳥のさえずりを聞くことのできない状況を表したものです。
殺虫剤に議論が偏っていたり、殺虫剤に変わる防除法として海外からの天敵の移入を安易に薦めるなど、現在の目から見れば色々限界も見えてしまいますが、1962年という時期にカーソンが環境問題を社会に訴えかけた価値を毀損するものではありません。
出版から45年たった今でも、環境問題を考える時に、手に取る価値のある著書であると思います。
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