アンサンブル・エクレジア「ザビエル」 ― 2007/06/24 10:10:00
ザビエル
アンサンブル・エクレジア
1999年
女子パウロ会 10046
ISBN:978-4789650465
日本史の教科書に載っていた、頭頂部を剃った髪型の肖像でお馴染の宣教師、フランシスコ・ザビエルにゆかりの曲を集めたCDです。カトリック修道会のレーベルってのも珍しいですね。
フランシスコ・ザビエルは《スペイン・バスク地方》に生まれ、学生時代を《パリ》で送り、そこでイグナチオ・ロヨラと出会いました。その後《ヴェネツィア》で叙階し、《ローマ》で活動します。そしてその後、《日本》へ向かうことになります。
これらザビエルゆかりの地域・時代を音楽でたどる「ザビエル渡来450年記念作品」です。演奏は、宗教音楽を中心に活動する「アンサンブル・エクレジア」(つのだたかし主宰。CDはすべて女子パウロ会から発売されています。ちなみに、同じ主宰者の「タブラトゥーラ」とはメンバーが殆ど重なるそうです)。
曲目には、教会音楽だけではなく、当時人気の高かった世俗的な曲も含まれています。演奏は、非常に「日本的」だと思います。すなわち、非常に端正な演奏で、過度に個性的な解釈などで崩したところがありません。特にソプラノは美しい。
「青春時代に生きているかぎり」、「白く優しい白鳥」、「リウ、リウ、チウ」といった世俗曲の方が印象に残りました。締めくくりの「かくも大いなる秘蹟を」は1605年長崎で出版された『さからめんた提要』に収められていたグレゴリオ聖歌。
16世紀のヨーロッパを彷彿とさせてくれる一枚です。
ところで、何故かISBNが付いていて書籍みたいですが普通の音楽CDです。当然CDショップに置いてありますが、ISBNが付いているので本屋さんでも注文できるのではないでしょうか。
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