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逓信省/吉田鉄郎「東京中央郵便局」2007/10/20 10:33:50

東京中央郵便局(2007年10月13日撮影)

東京中央郵便局
設計:逓信省/吉田鉄郎
施工:大倉土木
千代田区丸の内2-7-2
1931年
(2007年10月13日撮影)

東京駅丸の内口を出るとすぐ左側に見えます。設計は、逓信省経理局営繕課の吉田鉄郎です。京都中央電話局(1926年)、大阪中央郵便局(1939年)などのモダニズム建築で知られています。

この建築では、柱梁構造が強調され、真壁構造(在来木造建築工法で構造材の木柱梁を覆わない工法)を想起させます。モダニズムと伝統的デザインの融合を意図したものと思われます。そのためでしょうか、ブルーノ・タウトやアントニン・レーモンドもこの建築を絶賛したと言われています。

写真を撮りに行って見ると、建物全体が剥落対策と思われるネットで覆われていました。すでに、再開発も決定されており、老朽化に任せているようで、痛々しい感じです。郵政民有化も実現し、「文化的価値などにかまっている余裕は無い」ということなんでしょうが、文化的貧困さを象徴するようでもあります。

丸の内からは、すでに東京工業倶楽部、丸ビルも消えてしまい、東京駅以外の歴史的建築は一掃されてしまうようです。

【DOCOMOMO Japanの東京中央郵便局庁舎保存要望書】

【日本建築学会の東京中央郵便局庁舎・大阪中央郵便局庁舎保存要望書】

【参考文献】
倉片俊輔、斉藤理(監修・執筆)「東京建築ガイドマップ-明治 大正 昭和」エクスナレッジ(2007年)
The Japan Architect, 57号, 2005年春号, 新建築社

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