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川又一英「エチオピアのキリスト教―思索の旅」2007/12/08 04:19:47


川又一英「エチオピアのキリスト教―思索の旅」山川出版社 (2005年)

世界でも最古のキリスト教国の一つであるエチオピアの伝承によれば、かつてエルサレムのソロモン神殿に納められていた聖櫃(アーク)は、その後エチオピアに運ばれたとされており、それは現在もエチオピアに在るといわれています。

この聖櫃をめぐって、著者はエチオピア各地を旅します。岩の教会の降誕祭、教会の古写本、古代ユダヤ教との繋がり、そして聖櫃の巡幸する祭りへ。旅行者的体験記も交えつつ、キリスト教徒(正教徒)である著者自らの宗教的体感を語ります。宗教行事の第三者的な観察や、いわゆる紀行文ではありません。著者とともに「思索の旅」に出るための一冊。

なお本書は、著者の没後に書斎から発見された遺稿とのことです。