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山田昌弘「少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ」2010/04/29 04:23:32


山田昌弘「少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ」岩波新書(2007年)

これは少子化の要因を良くとらえていると思う。著者の言うとおり「仕事をしたいから女性は結婚しない」という俗説は疑問である。少なくとも自分の周りを見ていて違和感がある。「仕事を続けたい」と思うようなキャリアの仕事に就いている女性は少ない。ほとんどの女性は本人の意思に関係なく補助的な仕事にしか就くことができてない。

結婚して子供を産むことが経済的に維持可能であると考えられないから少子化が進む。普通、経済的に立ち行かない状況が予想される中で、結婚したり子供をつくったりしたら、「無計画」と言われる。

身も蓋もないけれど「夫の育児、家事参加について多くの調査がなされている。そして、夫の家事、育児参加を増やす最大の要因は、妻の「収入」であることが分かっている。妻の収入が高くなると、夫の家事、育児時間が増え、妻の収入が低ければ夫は、家事、育児を手伝わない傾向が見られる」(p.161)収入というインセンティブが無ければ、誰も家事、育児という労働に参加しない。



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