ハーバード白熱教室(その2) ― 2010/04/24 03:32:41
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ハーバード白熱教室(NHKのサイト)
ハーバード白熱教室(NHKのサイト)
「ハーバード白熱教室」の第1回の再放送を見ました。道徳と功利主義の矛盾についての討論と言えるでしょうか。我々は無自覚に功利主義を前提にしていることが分かります。
学生の発言を聞いていて思ったのは、ハーバードの学生が優れた意見を持っているのではなく、自分の考えを言葉にする努力をしていることです。自分の考えを言葉にすることにより、論理の不十分さや異なる視点に気がつくことができる。
教授も学生の意見を引き出しながら授業を進めていくのが上手いですが、ロースクールやビジネスクールも含めてアメリカの大学の良いところだと思います。日本でやろうとすると学生が意見を言えないことより、教授が上手く授業を進められない事が問題でしょうね。
あなたは時速100kmのスピードで走っている車を運転しているが、ブレーキが壊れていることに気付きました。前方には5人の人がいて、このまま直進すれば間違いなく5人とも亡くなります。横道にそれれば1人の労働者を巻き添えにするだけですむ。あなたならどうしますか?サンデル教授は、架空のシナリオをもとにしたこの質問で授業を始める。大半の学生は5人を救うために1人を殺すことを選ぶ。しかし、サンデル教授はさらに同様の難問を繰り出し、学生が自らの解答を弁護していくうちに、私たちの道徳的な根拠は、多くの場合矛盾しており、そして、何が正しくて、何が間違っているのかという問題は必ずしもはっきりと白黒つけられるものではないことを明らかにしていく。Lecture1:犠牲になる命を選べるか
サンデル教授は、19世紀の有名な訴訟事件「ヨットのミニョネット号の遭難事件」から授業を始める。それは、19日間、海上を遭難の後、船長が、乗客が生き残ることができるように、一番弱い給仕の少年を殺害し、その人肉を食べて生存した事件だった。君たちが陪審員だと想像して欲しい。彼らがしたことは道徳的に許容できると考えるだろうか?この事例を元に、哲学者、ジェレミー・ベンサムの功利主義「最大多数の最大幸福」についての議論を戦わせていく。Lecture2:サバイバルのための殺人
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