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村川堅太郎・長谷川博隆・高橋秀「ギリシア・ローマの盛衰―古典古代の市民たち」2009/11/27 05:00:00


村川堅太郎・長谷川博隆・高橋秀「ギリシア・ローマの盛衰―古典古代の市民たち」講談社学術文庫(1993年)

原著は「古典古代の市民たち」文芸春秋(1967年)。本書は必要最低限の修正を加えただけの1993年の再刊です。

原著の出版年代を見ればわかるとおり、学会の最新成果を反映してはいません。むしろ古風な感じがするかもしれません。

この様に個々の情報は古いかもしれませんが、本書、特に村川堅太郎執筆の第一章から第五章を中心に、「古典古代の市民たち」という問題意識の元、ギリシア市民とローマ市民の類似性と相違性、その後の市民意識展開の違いを考察し、また、「古典古代の市民たち」の独創性に敬意を払いつつも、結局、限界のある民主制、共和制に留まってしまったことと、現代の我々の到達した民主制、共和制の違いにも考察を進めます。

普通の通史とは、まとめ方も違い、民主主義、共和主義の根源を考えるためにも非常に面白い本です。



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